兼題「寒卵」 オンライン火星句会 2022/01/18(火)2022年01月20日 11:13

今回は参加者22名、全66句の句会になりましたが、実は1名の見学者がいらっしゃいました。それはNHKのドラマ班の方で、秋のドラマ制作のために句会の雰囲気を知りたいということなんだそうです。今月は対面での句会を予定していたのが、オミクロン株による感染者の急増により、急遽オンラインでの開催に変更になりましたが、NHKの方にはかえってその方がよかったかもしれません。オンライン句会はまだそれほど一般的ではないでしょうから、NHKの方には大いに参考になったのではないでしょうか。会の運営については、主宰者である紗希先生のお力が大であることは、言うまでもないことですが。

今回もなかなか難しい季語でしたが、私も3句投句しました。けれども、ここに掲載できるのは下の2句だけでした。 

 寒卵誰の夢見て眠るらん

冬-寒卵 この句は紗希先生も入れて5人の方から並選を頂きました。特選を下さった方がいらっしゃらなかったのは残念でしたが、この日は5点句が最高でしたから、嬉しくはなかったと言えばうそになります。

<かわいらしい。卵が夢を見ている見立て><優しい眼差しを向けている者の優しさ><ほんわりと暖かさを感じます。眠っているのが卵なのか、それとも他の誰かなのか>といった言葉を頂きました。紗希先生からは、<大いなる命の連帯><とても素敵な句>といった批評も。夢を見ているのは卵なのか、何処かの恋人同士なのか。色々に考えられますが、正解はお任せします。

 初鴉基地の向こうを啼き渡る

新年初鴉 歳時記を読んでいると、この季語に出くわしました。普段は不吉な鳥として嫌われる鴉が、元日の日だけは神鴉として喜ばれるという、人間の身勝手さが面白くてこの句を作ってみました。この句はお一人の方から並選を頂きました。

我が家は米軍○○〇補給廠の近くにあるのですが、基地内の広い空き地を飛んでいた鴉を詠んだ句ですというと嘘が混じりますが、大体はそんなところなのです。コロナも大変ですが、世界のあちこちできな臭い匂いがいっぱいです。そんな時代の重苦しさを句にしてみました。というのは本当のことですが、それが成功しているかどうかは、皆さんのご判断にお任せします。 

次回の予定 オンライン火星句会 2月15日(火)兼題「春寒」

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