兼題「夜食」 オンライン火星句会 2021/09/21(火)2021年09月24日 10:29

色々な理由があると思いますが、私達は何故句会に参加するのでしょうか。もちろん、最初は単純に俳句の勉強のためだろうと思います。しかし全くの初心者の域を脱した人が句会に参加するのは、何故でしょう。私の場合は、俳友(読み手)を求めているのだということに改めて気が付きました。読み手が誰もいない作品は、社会的には存在しないと同義です。作品は、読まれてこそ存在すると言えます。新聞や雑誌の投稿欄に応募するのも一つの手ですが、まず掲載されません。(苦笑)また、掲載されたとしてもせいぜい一句です。これではフラストレーションがたまります。もっと日常的なレベルで俳句について語り合いたいという時、最も適しているのが句会ということになります。一口に句会と言っても様々だとは思いますが。(このブログの目的も同じです。よろしくお願いいたします。)

さて、今回の句会も75句、25人の参加者があり、私も3句投句しましたが、ここに掲載できるのは下の2句のみでした。

 

雨音を聞きながらとる夜食かな

秋-夜食 この句は、お一人の方から特選を頂きました。その方の選評に<立て込んで手が離せない仕事が終わり、ほっと安堵の夜食時、外の静かな雨音に気づく。衒いの無い、とても繊細な句ですね。>という言葉を頂きました。<インパクトが強い句が多すぎ。穏やかな句>を選んだとも。紗希先生も<内容はすごくいい>ということでした。作者の狙いを真正面から受け止めて頂いて、とても嬉しかった句です。

夜食はカップバックヤードで食

秋-夜食 この句は、紗希先生から並選を頂きました。急いで食う様子がうまく表現できている。<「バックヤード」が生きているが、「バックヤードの椅子」くらいにして、具体的なものを置いてもいいかも知れない。>ということでした。この句は、ある映画の一場面から発想を頂いて作った句で、私自身の経験がある訳ではありませんが、劣悪な労働環境に対する静かな怒りのようなものを感じて下さると嬉しいです。

次回の予定 オンライン「火星句会」 1019日(火) 兼題「梨」

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