兼題「ソーダ水」 オンライン火星句会 2021/05/18(火)2021年05月20日 09:45

コロナ禍が長期化して、未だトンネルの出口が見えない状態ですが、3密の代表のような句会が継続できているのは、オンライン化によるところが大いにあります。そして、色々な利便性ももたらしています。火星句会は主に東京の人が多いのですが、一番遠い人では岐阜の方が参加されたこともあります。オンラインは距離を超えます。とは言っても、私達会員はzoomを便利に使わせてもらっているだけで、紗希先生の取り組みをいつも感心して見ています。

今回も参加者は24名。私も3句投句しましたが、ここに掲載できるのは下の2句だけでした。

 

飲む? 白く泡立つ君のソーダ水 

夏-ソーダ水 この句は、紗希先生ともう一人の方に並選を頂きました。もう一人の方からは<可愛いアニメみたいです。>と評して頂きました。

紗希先生からは、<面白い。飲む?と言われてドキドキする時の気持ちを思い出させてくれる。><青春のイメージをど真ん中で打ち抜いている。>と高評価を頂きました。また、<2音と15音に分けて、詠み方の勢いがある。><詠み方の独自性によって、臨場感たっぷり>とも。

この句は、残念ながら作者の実体験を元に作った句ではありません。けれどもだからこそ、青春のイメージそのものの光景として詠むことができたのだと思います。

血の色の夕陽落ちけりパセリ噛む

夏-パセリ この句は、紗希先生から並選を頂きました。並選は、言ってみればコンクール入賞くらいの感じで、特選は三賞を頂いたくらいの感じでしょうか。私は、残念ながら先生からはまだ特選は頂いてなかったと思います。

紗希先生は、<内容は凄く引かれたが、「落ちけり」ではなく「滲めり」にするとパセリとの対比が効いてくる>と評して頂きました。<可能性のある句>とも。

この句は、実は前回の「ミャンマーの銃弾陽炎を貫くの連作句として作ったものでした。夕陽がさっさと落ちたのは、私の悲観的な心情の反映だったと思います。句としては、確かに先生ご指摘の通りだと思います。

 次回の予定

 6月15日(火) オンライン「火星句会」 兼題「雷」