兼題「春の土」 オンライン金星句会 2023/03/14(火)2023年03月16日 08:41

昨年は胃がんの手術等、コロナ禍でもあり、大変な思いをしました。幸い手術は無事に終わりましたが、(パーキンソン病もあって)体調がイマイチなところがあり、とりあえずオンライン句会に参加させていただくことにして、今年の1月から金星句会に参加させて頂きました。ブログには2月分が掲載されていませんが、句会にはちゃんと参加しています。ただ、このブログには全ボツにしました。どうもよくありませんでした。 

投句は、季語が兼題のもの1句必ず。季語を自由に作っていいもの2句。選句は特選1句に並選3句。(ただし紗希先生は何句でも可)ということになっています。この日の参加者は20名。私も参加していますが、この日初めて紗希先生から特選を頂きました。

 

山笑ふ沖にクジラは群をなし

春-山笑ふ この句は紗希先生も入れて2名の方から特選を頂きました。紗希先生からは並選は何度か頂いていますが、特選は今回が初めてではなかったでしょうか。<よしよし!>といった感じですね。 

    <体を海面に出し潮を吹いているクジラの群れが海から突き出した山のようです。陸地の山は笑い、海の中の山は潮を吹き、とっても春らしい景だと思います。>

この評は、紗希先生以外のもうお一人の方から頂いたものですが、的確に句の要点を指摘されています。 

紗希先生からは、山と海のこの取り合わせは新しい。大きな俯瞰する目で、無理なく、朗らかに詠んでいると評を頂きました。 

この句を作った後、たまたま見たテレビ番組で、沖縄の海で実際にこのような光景があるということを放映していました。元々は私のイメージから生まれた句なので、それが実際にあり得ることであるかということはどうでもよい事なのですが、それでも一寸安心している私がいるのでした。 

次回の予定

4月11日(火) オンライン「金星句会」 兼題『白子干』

兼題「初明かり」 オンライン金星句会 2023/01/10(火)2023年01月13日 09:56

昨年8月に見つかった私の胃がんは、幸いにも早期がんで、昨年11月に胃を2/3ほど切って処置し、がんは完全に取り除いたということでした。けれども胃がんの診療中に、難病指定のパーキンソン病も見つかってしまったのでした。私は長く高校で国語を教えてきて、朗読には秘かに自信を持っていたのですが、今はメロメロ状態です。たぶん病気の所為だと思うのですが、話そうとしても上手く言葉が出て来ず、無理に話しても私の発言は聞き取りにくいかもしれません。そんな時は、どうか寛容の精神で受け止めて頂ければ幸いです。 

さて、この日はオンラインで21名が参加。私はずっと以前、2~3回金星句会に参加したことがあるものの、専ら火星句会に参加させて頂く事が続いて、金星句会は本当に久しぶりの参加なのでした。

枕辺に六種の薬初明かり 

新年初明かり この句は紗希先生も入れて6名の方から並選を頂き、1名の方から特選を頂きました。因みにこの日の句会の最高得点でもありました。けれども、最高得点なら10点は欲しいところでした。

感想として、次のような言葉を頂きました。

 決して楽観できない現状かもしれないが、その中にも将来に希望を見出そうとする句として 好もしく思った。>

<今年も、変わらぬ日常の始まりを感じる。>

紗希先生のお話によると、<初明かり>と<薬>の取り合わせは余り見ないということでしたが、これはフィクションではなく事実に元づく表現ですから、葛藤はありませんでした。ただ、初明かりというのは元日の朝のことですから、目出度い正月のイメージを追及してゆくのが通常のやり方だとは思います。無事に年を越せた喜びのようなものもあるはずです。

とは言え、この句を読んで頂いた方の多くが、<六種の薬>の現実に負けるのではなく、むしろ軽く、日常生活のレベルで前向きに読んで頂けたのは、作者の予想を超えた、意外な出来事なのでした。 

次回の予定

オンライン金星句会 2月14日(火)  兼題「鶯餅」

兼題「踊」オンライン火星句会[お知らせ]2022/08/16(火)2022年08月23日 09:18

今回は紗希先生が松山に帰省中のため、オンラインでの句会となりました。コロナ第7波が猛威を振るっていますので、オンラインで良かったと思います。

さて、今回の参加者は22名。私も3句投句しましたが、ここに掲載できるのは下の2句だけでした。

盆踊り人気の打ち手がまだ来ない

秋-盆踊り この句はお一人の方から並選を頂きました。

<今ひとつ盛り上がりに欠ける今年の町内盆踊り。。。> 巧いと評判の打ち手には各会場からの依頼が重なってしまい、やっとお願いした時間になってもなかなか来ないという会場風景を句にしたものです。<人気の>ではなく、<手練れの>打ち手ではどうかというご意見もありました。

飛入りす通りすがりの盆踊り

秋-盆踊り この句は紗希先生も入れて3名の方から並選を頂きました。

<盆踊りの魅力の表現に惹かれます。> 盆踊りの魅力は色々あると思いますが、誰でも自由に踊に参加できるという点もあると思います。

余程好きではないと飛び入りは出来ないなとおもいました。私は無理なのでその勇気にいただきました。>と仰る方もいらっしゃいましたが、勇気を出して踊りの輪に入ってみると、たとえ見様見真似であっても、楽しいひと時を過ごせると思います。 

[次回の予定]

 9月20日(火) 火星句会(対面)   兼題「彼岸」

[お知らせ]

私、神野紗希先生の講座(句会)に参加させて頂いてから、一度も欠席したことはないのですが、次回は欠席させて頂くことになると思います。入院手術が必要になったからです。(端的に言うと、初期の胃がんがみつかったのです。)

このブログも今回を持って自然消滅ということも無きにしも非ずですが、もし幸いにもまた復帰できるとすれば、これまで読んで下さった皆さまのお陰だと思います。

また皆様にお会いできますように!!

兼題「水馬(あめんぼう)」火星句会 2022/07/19(火)2022年07月25日 13:03

ここ数日間の新型コロナウイルス国内新規感染者数は、過去最高を毎日のように更新し、「第7波」の感染の広がりは大変に急激です。句会が実施されたのは正に感染の急拡大の直前でした。それにしても感染の急拡大がこれほどになるとはたいていの人が思っていなかったでしょう。急遽オンライン句会に変更するのは難しいかもしれませんが、それもあり得ることと想定しておかなければいけないのかも知れません。次回8月は紗希先生帰省中のためオンライン句会の予定ですが、9月は対面での句会になるということです。その頃コロナがどうなっているか、全く予想も出来ませんが、ともかく頑張るとしか言えません。

さてさて、そんなこんなで今回も参加者23名。私も3句投句しましたが、ここに掲載できるのは下の1句だけでした。

 

水馬誰の魂連れに来た

夏-水馬(あめんぼう) この句は、紗希先生も入れて2名の方から並選を頂きました。<暗がりを抱いているよう><魂が抜かれる><無言でいるのが恐ろしい>等の批評を頂きました。今の日本の、落ち着きがなく陰惨な空気を反映している句だと思います。

季語の水馬ですが、私は実際にこの目で見たことがあるとは思うものの、ではいつどこで見たのか、まるで思い出せません。実際には見たことがないのに、見たことがあると勘違いをしているのかも知れません。そこで改めて調べてみたのですが、こういう場合YouTubeが有効だという前回の句会での情報があったので、YouTubeで検索して調べてみました。すると水馬に関するNHKの番組がアップされていて、捕食者としての一面を知ることが出来て大変参考になりました。 

 次回以後の予定

 8月16日(火) オンライン  兼題「踊」

 9月20日(火) 対面     兼題「彼岸」

兼題「夏至」 火星句会 2022/06/21(火)2022年06月29日 16:04

この日は先月に引き続いて対面の句会で、いつものように時間通りに始まりました。ところがちょうど半分くらい進行した時に、先生が体調を崩してしまわれたのです。そこで参加者から、今日の句会はこれでお終いにしましょうという提案があり、会は中断されることになりました。幸いにも、夕方には参加者にメールが届き、大事にはならなかったようでした。<今日触れられなかった句については、句会システム「葉と窓」に選評の形で書き込み、共有します。24日(金)朝1100締切で選評書けるようにしました>ということでしたので、私も特選1名、並選(今回から1名増えて)3名の方に追加の選評を書かせていただきました。

投句数は変わらず3句のままで、私も3句投句しましたが、ここに掲載できるのは下の2句だけでした。

天翔る馬に乗りたし夏至の朝

<夏至の朝の突き抜ける爽やかな気分が、上五中七の想像力によって、たっぷりと引き出されました。「私も!」と頷きました。(紗希先生講評)>

夏-夏至 この句は紗希先生も入れて2名の方から並選を頂きました。普段は先生の講評を聞いて記録するしかない訳ですが、上述の事情で講評の共有をもって句会の後半にかえることになりましたから、私の作品に対する批評等は私のブログにアップしても構わないと許可を頂いていますので、今回の講評もここにアップさせて頂きました。

夏至は昼間の時間が一番長い日ですが、梅雨の季節でもあり、特別の行事がある訳でもありません。でも、普段ならまだ寝入っている朝、ふと外に出てみるともうすっかり明るくなっています。そして、私の他には誰もいないのです。こんな時には、白い馬にまたがり空を縦横に駆け巡ってみたいものです。おや、紗希先生もいらっしゃるみたいですよ。「お~い!先生も早く馬に乗っておいでなさ~い!」

遊ぶ子等家に帰らぬ夏至の夕

 日が長いから家に帰らない、というところに因果関係が強く出てしまい、想像の余地が少なくなってしまいます。〈ひらひらと夏至の夕べを遊ぶ子等〉等、「帰らぬ」を省いた形で、彼らの様子を描いてみましょう。(紗希先生講評)>

 う~むむ。こう正面から言い当てられると、ぐうの音も出ないとはこのことでしょうか。さらに精進しますとしか言えませんね。

〇次回の予定 719日(火)13:4516:15(対面予定)

   兼題「水馬(あめんぼう)」