兼題「初明かり」 オンライン金星句会 2023/01/10(火)2023年01月13日 09:56

昨年8月に見つかった私の胃がんは、幸いにも早期がんで、昨年11月に胃を2/3ほど切って処置し、がんは完全に取り除いたということでした。けれども胃がんの診療中に、難病指定のパーキンソン病も見つかってしまったのでした。私は長く高校で国語を教えてきて、朗読には秘かに自信を持っていたのですが、今はメロメロ状態です。たぶん病気の所為だと思うのですが、話そうとしても上手く言葉が出て来ず、無理に話しても私の発言は聞き取りにくいかもしれません。そんな時は、どうか寛容の精神で受け止めて頂ければ幸いです。 

さて、この日はオンラインで21名が参加。私はずっと以前、2~3回金星句会に参加したことがあるものの、専ら火星句会に参加させて頂く事が続いて、金星句会は本当に久しぶりの参加なのでした。

枕辺に六種の薬初明かり 

新年初明かり この句は紗希先生も入れて6名の方から並選を頂き、1名の方から特選を頂きました。因みにこの日の句会の最高得点でもありました。けれども、最高得点なら10点は欲しいところでした。

感想として、次のような言葉を頂きました。

 決して楽観できない現状かもしれないが、その中にも将来に希望を見出そうとする句として 好もしく思った。>

<今年も、変わらぬ日常の始まりを感じる。>

紗希先生のお話によると、<初明かり>と<薬>の取り合わせは余り見ないということでしたが、これはフィクションではなく事実に元づく表現ですから、葛藤はありませんでした。ただ、初明かりというのは元日の朝のことですから、目出度い正月のイメージを追及してゆくのが通常のやり方だとは思います。無事に年を越せた喜びのようなものもあるはずです。

とは言え、この句を読んで頂いた方の多くが、<六種の薬>の現実に負けるのではなく、むしろ軽く、日常生活のレベルで前向きに読んで頂けたのは、作者の予想を超えた、意外な出来事なのでした。 

次回の予定

オンライン金星句会 2月14日(火)  兼題「鶯餅」

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