兼題「しらす干」 オンライン金星句会 2023/04/11(火)2023年04月14日 10:49

紗希先生の句会では、講評の前に、兼題を詠んだ名句解説があるのですが、この日の兼題「しらす干」を詠んだ句が殆どないことに驚いたそうです。配布された資料には8句載っていましたが、これが見つかった句の殆ど全部だそうです。歳時記の編者は、どうやって例句を探しているのでしょうね。

さて、この日の参加者は21名。いつものように私も3句投句しましたが、ここに掲載できるのは下の2句だけでした。

 

しらす干卵にとじて朝が来る

春-しらす干 この句は紗希先生から並選を頂きました。最後を「来る」にしたのが一寸した工夫であったと思います。試しに「来た」とすると、句の味わいが乏しくなるように思いますがいかがでしょうか。

ちなみに、今回の兼題「しらす干」を頂いてから、作句のために色々料理を作ってみたのですが、ご飯に鰹の削り節をかけ、さらにしらす干をかけて醤油をたらし、最後にハサミでカットした味付け海苔を振りかけて食べるのが、私のこのところの毎朝の通例になっています。これだと、胃の2/3を切った私にも、さらりと食べやすいのですね。さらに卵の黄身をかけると完璧だと思いますが、そこまではやっていられないというところです。

 

夜に目が光ると言ふよしらす干

春-しらす干 この句はお一人の方から並選を頂きました。

本当にそうかも知れないと、思わせるような、不思議な魅力のある句です>

<小魚だからこそ、そういう感じがします>

という講評を頂きました。

幼児二人が(或はもっと多人数でもいいですが)、会話している場面を思い描いてください。そして一人が、今日仕入れて来た知識を披露しているわけです。この句はホラーなどではなく、むしろ子供の純真性を表している句だと言えましょう。話しているのが大人だとすると、はなからそんなことはあり得ないと受け止めてしまうでしょうから。

 

次回の予定

59日(火) オンライン金星句会   兼題『風薫る』