兼題「湯豆腐」 オンライン「火星句会」 2020/12/15(火)2020年12月18日 16:30

「火星句会」(と「金星句会」)は、神野紗希先生が個人的に主宰している句会で、会場を借りて行っていた訳ですが、今年は新型コロナウイルスの蔓延を受け、正に3密状態の句会は休止に追い込まれました。しかし、そこからオンラインの句会を立ち上げて行く紗希先生の手腕は、目を見張るばかりでした。ZOOMを利用した句会の完成形を作り上げられたのではないでしょうか。来年はどうなるかまるで分かりませんが、火星句会が粘り強く続いてゆくことは確実のようです。

この日は23名参加。私の投句は以下の3句でした 

新妻と湯豆腐つつく嵐山

冬-湯豆腐 この句は紗希先生から並選を頂きました。新婚旅行であれ、ただの観光旅行であれ、<こういう嵐山が確かにあるな>と感じさせる。<嵐山の舞台設定がよかった>ということでした。この句は、実は私自身の新婚旅行の思い出から作ったものでした。実体験に基づく句は強いようです。

寒き夜を亀眠るごと吾も眠る

冬-寒き この句も紗希先生から並選で採って頂きました。<亀のように静かに冬を耐えて、春を迎えようとしている>と評して頂きました。この句は、自宅の軒先に置いた水槽で実際に飼っている亀から発想した句です。我が家の亀はミドリガメですが、随分永く飼っていて、甲羅は30センチ以上はあります。寒い夜は、冷たい布団の中であれこれ思い煩いながら、やがて亀のように眠って行くのです。

南天に今年の福を願ひけり

新年-今年 この句はお一人の方から並選で採って頂きました。これは、実は年賀状用に作った句です。年賀状に添える句としては、余り個性的なものは良くないけれども、これは<みんなに福を配れる句>ではないかと紗希先生から評して頂きました。南天の木は「難を転ずる」に通じる縁起物として、庭木として植えられることも多いのですが、我が家の玄関先にも、私の母親が植えたものがあります。あくまでも縁起物であって、信仰の対象でも何でもないのですが、コロナ禍にあっては、思わず今年の幸福を願ってしまったという句です。 

次回の予定   令和3年1月19日(火) 兼題「冬すみれ」

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